小児外科異物誤嚥
異物誤嚥
(消化管異物)
子供さんはいろんな物を口に入れます。この際多くは口から出すのですが、飲み込んでしまう場合があります。これが消化管異物です。異物としてはコインが最も多いですが、その他小さなおもちゃ、ボタン電池など口に入る物であればすべての物が異物なり得ます。
病院に来られたときには、基本的にレントゲンを撮り、異物が消化管のどこにあるのかを調べます。ただ、異物がレントゲンに写らない場合には、これでは判定できません。食道の中に異物がある場合には基本的にレントゲン透視下に摘出します。これまでいつ飲み込んだかはわからないが、食道の中に安全ピンが食道の中にあったという経験もあります。異物が胃の中にある場合、ボタン電池では磁石を使ってレントゲン透視下に摘出します。
異物がコインなど無害な物の場合にはそのまま外来で様子をみています。このときには異物が便の中に出てこないか、便を注意してみておいてください。無害な物であっても1週間以上胃の中に留まっているような場合には、内視鏡下を使って取り出します。
外科手術が必要となるのは針や複数の磁石が腸の中にある場合で、腸に穴が開いて腹膜炎になる可能性が高いために手術を行います。また当然、腹膜炎症状をきたした場合には緊急に手術が必要です。