初期臨床研修医の皆様へ
p>当教室は消化器外科(上部消化管、下部消化管、肝胆膵)、呼吸器外科、乳腺・内分泌外科、小児外科、内視鏡外科からなる大外科教室で、心臓大血管を除くすべての外科領域で専門医による外来診療、入院診療を行っています。南大阪地域唯一の大学病院として、また厚生労働省指定地域がん診療連携拠点病院(高度型)として主に悪性腫瘍(食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、胆管癌、肺癌、乳癌など)を中心とした外科治療を行っています.また他院では治療が困難な良性疾患(急性膵炎、慢性膵炎、炎症性腸疾患など)や、外科治療の必要な小児疾患も受け入れています。
悪性疾患の治療においてはキャンサーボードを設置し消化器内科、腫瘍内科、放射線科をはじめとした他科、他職種の専門的知識を有する医師、医療従事者と連携してQuality of Lifeを重視した集学的治療を行っています。
Minimally invasive surgeryとしての内視鏡手術は経験の蓄積や手術器機の進化にともない、各疾患で手術適応範囲の拡大が進んでおり、当科でもロボット支援下手術や高難度の内視鏡手術を積極的に取り入れています。専攻医の先生には腹腔鏡下ヘルニア手術や虫垂切除術など、比較的難易度の低い手術から上級医の指導の下で執刀してもらっています.また臨床以外でもシミュレーションラボでのハンズオンセミナーや動物を用いたウェットラボも定期的に開催して、指導研修を行っています。
各疾患グループ別の代表的疾患の2021年度手術症例数
- 上部消化管外科部門:食道癌60例、胃癌130例
- 下部消化管外科部門:結腸癌147例、直腸癌63例
- 肝胆膵外科部門:肝臓癌(転移も含める)63例、膵臓癌74例、慢性膵炎16例、胆石・胆嚢炎 146例
- 呼吸器外科部門:原発性肺癌200例、転移性肺腫瘍39例 縦隔腫瘍24例
- 乳腺内分泌外科部門:乳癌207例、甲状腺癌14例 副腎腫瘍6例
当科では初期臨床研修を修了された先生を対象に、日本外科学会-外科専門医修練カリキュラムに基づいた、外科専門医取得に必要な後期研修プログラム(KINDAIプログラム)を組んでいます。
後期研修3年間は大学病院や研修指定病院での研修となります。大学病院では主に外科の基本手技、手術手技、悪性腫瘍の診断、治療、周術期管理、検査技術の研修を行い、研修指定病院ではそれらの研修に加え良性疾患手術や緊急手術などの経験を積んでもらいます。研修指定病院は多様ですので、希望を聞きながら研修先を決めていきます。
研修期間中の学会発表、論文執筆の指導も積極的に行っており、随時大学院(社会人入学制度あり)への進学も可能です。
後期研修終了後にはまず外科学会専門医を取得、その後各分野で消化器外科専門医、胸部外科専門医、乳腺専門医などを取得します。また内視鏡外科技術認定医や肝胆膵外科高度技能専門医などの取得も目指します。
当科と協力関係にある研修指定病院
近畿大学奈良病院、大阪国際がんセンター、堺市立総合医療センター、和泉市立総合医療センター、大阪南医療センター、大阪はびきの医療センター、市立東大阪医療センター、八尾市立病院、高槻病院、市立岸和田市民病院、市立貝塚病院、大阪労災病院、浅香山病院、岡波総合病院、大阪暁明館病院、耳原総合病院、岸和田徳洲会病院、PL病院、神戸百年記念病院、鳳胃腸病院、永山病院、樫本病院、清恵会病院、淀川キリスト教病院、池田病院、計25施設
外科専門医取得に必要な手術経験
- 消化管および腹部内臓(50例)
- 乳腺(10例)
- 呼吸器(10例)
- 心臓・大血管(10例)
- 末梢血管(10例)
- 頭頚部・体表・内分泌外科(10例)
- 小児外科(10例)
- 各臓器の外傷(10例)
- 鏡視下手術(10例)
※上記( )内の数字は、最低必要な経験症例数。
これらを含めた術者としての経験が最低120例以上、助手も含めた経験が350例以上必要とされています。
当科は、外科学全般を診療する教室ですので、外科専門医以外にも多種類の認定医、専門医の資格を取得できます。
- 認定施設
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- 日本外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本胸部外科学会
- 日本呼吸器外科学会
- 日本小児外科学会
- 日本乳癌学会
- 日本肝胆膵外科学会
- 日本大腸肛門病学会
- 日本消化器病学会
- 日本消化器内視鏡学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本がん治療認定医機構
- その他
本学初期臨床研修修了予定者はもとより、他施設での研修修了予定者も大いに歓迎いたします。是非、お問い合わせください。
お問い合わせ・資料請求先
医局長 大東 弘治